@article{oai:bunka.repo.nii.ac.jp:00000771, author = {勝山, 祐子}, journal = {文化学園大学紀要. 人文・社会科学研究}, month = {Jan}, note = {プルーストの小説『失われた時を求めて』において,「廃墟の画家」と呼ばれたユベール・ロベールは考えられている以上の役割を担っている。『ソドムとゴモラ』におけるゲルマント大公夫人邸の庭園は,「ユベール・ロベールの噴水」のみならず,庭園自体が画家の作品から着想されていることがわかる。また,この場面の草稿にはプルーストによるユベール・ロベール論とも呼ぶべきテキストが含まれている。プルーストにとってユベール・ロベールはまず第一に記憶の画家であるが,それ以上に重要なのは「逸話の語り部」であることであり,プルーストと画家は「崩壊の美」への感受性を共有している。そして,画家の作品は永遠にそこにあるかのような廃墟に「今」という瞬間を対比することで「永遠」と「儚さ」のはざま,という夢幻的な空間を生み出す。また,廃墟を夢想することによって未来の崩壊を先取りすることも,プルーストとユベール・ロベールに共通しているといえるだろう。}, pages = {31--49}, title = {時間の夢,夢の時間 : プルーストにおけるユベール・ロベールの庭}, volume = {21}, year = {2013} }