@article{oai:bunka.repo.nii.ac.jp:00000668, author = {近藤, 尚子}, issue = {6}, journal = {文化女子大学紀要. 人文・社会科学研究}, month = {Jan}, note = {井原西鶴『好色一代男』には上方版と江戸版とが存在する。従来江戸版は『一代男』研究のうえで顧みられることがあまりなかったが、近年少しずつその意味が明らかにされてきている。この二つの『一代男』を比較し、そこから浮かび上がる表記上のいくつかの問題点とその位置づけについて考察を試みた。上方版が漢字に仮名を並記するという表記の方針をとるのに対し、江戸版はほとんど「ふりがな」を用いない。その結果、多くの語が漢字のみまたはかなのみという上方版とは異なるかたちをとることになったが、実は上方版のもとのかたちを生かしているのである。また、かなづかいにかかわる改変は上方版自身がすでに内包している「揺れ」を反映しているものであるが、助詞ヲの「お」表記は江戸版独自のものである。さらに上方版から江戸版へ、漢字→かな、逆にかな→漢字と改められている例には重なりが多くみられる。そのことからいわゆる「常用」の表記が必ずしも常に一定のかたちをとらないことを論じた。}, pages = {1--11}, title = {二つの『好色一代男』}, year = {1998} }