@article{oai:bunka.repo.nii.ac.jp:00000593, author = {渋井, 君也}, journal = {文化学園大学・文化学園大学短期大学部紀要}, month = {Jan}, note = {『紅楼夢影』は清代の満州族の女性詞人、顧太清(西林春)が著した『紅楼夢』の続書である。先行研究では顧太清が自分の詩作や生活のモチーフを『紅楼夢影』の創作に溶け込ませ、また彼女の貴族夫人としての経歴及び写実的な作風は他に類を見ない特徴を有すると指摘されている。しかし、顧太清の『紅楼夢影』の構想の特色や彼女の人生がそのような特色を形成する際に与えた影響についてはさらなる考察が必要だと考えられる。本稿ではまず、林黛玉が登場しないという作品の特徴や賈家の再興を支える男性の登場人物の描写について検討する。 次に、顧太清が意識的に王夫人や史湘雲を活かして、薛宝釵のヒロインとしての核心的な地位や役割を大いに弱め、また顧太清による女性描写の主眼は十二釵の再構築に置かれ、林黛玉や薛宝釵が中心人物になるかどうかは、十二釵の成立に不可欠な条件ではないことについて考察する。最後に、賈家の再興と十二釵の再構築こそが顧太清の関心の焦点であり、これらの描写を通じて『紅楼夢影』が才子佳人の小説から脱皮して貴族家庭の小説への転換を遂げたことについて指摘する。}, pages = {39--48}, title = {顧太清と『紅楼夢影』}, volume = {49}, year = {2018} }