@article{oai:bunka.repo.nii.ac.jp:00000425, author = {安高, 信一}, issue = {32}, journal = {文化女子大学紀要. 服装学・造形学研究}, month = {Jan}, note = {坂本繁二郎は日本近代美術史において,その「東洋的な幽玄の美」1)とも評される独自の画境により確固たる位置を築いた画家である。その人と芸術性は,同郷で同年生まれの青木繁との対比による観点からや,生涯にわたり本人によって残された多くの文章との関係によって語られることも多いように思われるが,本稿では,戦後から晩年までの作品をいくつか取り上げ,制作する者の立場で造形的な観点から主に色彩に着目してそれらを分析することにより,坂本繁二郎作品における色彩表現の特質を考察する。そのことによりこれらの作品では,画面全体が明度の幅の狭い譜調による色面で表現され,灰色味を帯びてはいるが,僅かな明度差のなかですり変わっていくように色相を変化させ,彩度を意図的に操作して描く手法によって,各部が密接に関係付けられ全体の響きあいに貢献し,澄明ではなやいだ空気が感じられる坂本独自の画面が形作られているように思われる。その画面が薄明のなかで柔らかく独特の光に包まれているように感じられる点も,独自のマティエールや全体に明るく抑制された明暗表現と併せ上記の手法に負うところが大きいように思われる。, Article}, pages = {93--103}, title = {坂本繁二郎の絵画についての一考察 : 戦後作品の色彩表現を中心として}, year = {2001} }