@article{oai:bunka.repo.nii.ac.jp:00000424, author = {福田, 博美}, issue = {32}, journal = {文化女子大学紀要. 服装学・造形学研究}, month = {Jan}, note = {初代歌川豊国(1769-1825)は,役者似顔絵に優れた評価を得た江戸後期の浮世絵師である。本稿では,美人画に見る服飾描写に着目し,他の絵師の表現と比較すると共に当時の随筆・洒落本・黄表紙・滑稽本・人情本と照合することからその特性を明確にするものである。その結果,豊国の服飾描写にみる特性には,(1)写実性(2)独創性(3)流行の先導性が解明された。まず(1)に関して,小袖の黒・紫・鼠色の地色は,寛政から文化期(1789-1818)の渋みや地味を求めた表現であった。特に,紫は江戸紫と京紫を意識して取り入れたものである。模様は江戸褄と島原褄を描き,上方風を模倣した江戸の女性と江戸風を好んだ京坂の女性を表したのである。豊国が歌川派に伝えた教授法が写実性を重視した西洋画の画法に基づく点からも明らかである。次に(2)は,題材や背景描写に顕著であった。傾城を代表する猫を多く登場させた効果は興味深い。最後に(3)は,彼が一貫して黄表紙等の挿絵に従事し,そこで世相を捉え,式亭三馬(1776-1822)や山東京伝(1761-1816)との親交により,流行を察知し,それを先駆けて描写した点にある。すなわち,情報媒体としての浮世絵を先導したのである。, Article}, pages = {49--57}, title = {初代歌川豊国の美人画に見る服飾描写}, year = {2001} }